要求仕様
<用途>
仕様書(顧客、エンドユーザの、曖昧性を含む要求)と設計書(ソフトウェア開発の設計工程で作成される成果物)をつなぐ中間成果物を定義する。
参考定義
- 他:
- 情報処理技術者用語辞典
要求仕様書【Requirements Specification】
システムに対する要求をまとめた文書。システム化の作業範囲の確定,システム化要件の定義(目的・目標・機能・性能・要求事項・システム構成要素),セキュリティ要件,運用要件,テスト要件,保守要件,性能評価基準,などからなる。要求仕様書は実現可能性,一貫性,追跡性などを満たす必要がある(「情報処理技術者用語辞典」 日経BP社)
- IEEE:
- 要求仕様が満たすべき性質
- 正当性(Correct):ソフトウェアが持つべきすべての要求がSRSにふくまれており、それ以外の要求をSRSがふくまないこと
- 無あいまい性(Unambiguous):SRSのすべての要求の意味が一意に識別されること
- 完全性(Complete):SRSが、次をすべて含んでいること
- すべての必要な要求
- すべての入力データと状況に関する応答の定義
- 用語および図表の説明
- 一貫性(Consistent):SRSに含まれる要求間で矛盾がないこと
- 順位付け(Ranked for importance and/or stability):要求が重要性や安定性に関して順位付けられていること
- 検証容易性(Verifiable;):SRSに含まれるすべての要求に対して有限のコストで評価可能な手続きが存在して検証できること
- 修正容易性(Modifiable):要求の変更に対して、容易かつ完全で一貫性を保ってSRSを修正できるような構造を持つこと
- 追跡性(Traceable):要求の根拠が明確で、開発工程全体で参照できること
(IEEE Std 830-1998 4.3 Characteristics of a good SRS)
(日本語訳は、月刊「ビジネスコミュニケーション」((株)ビジネスコミュニケーション社)の「要求工学」第3回「要求仕様」による)