2015年7月3日に名古屋大学にてASDoQ第11回研究会を行いました.
はじめに,山本雅さん5月に発表したシステム開発文書品質モデルの概要を,その時の資料を用いて紹介しました.
次に,システム開発文書品質モデルの適用例を発表しました.
はじめに,小林さんが,文書品質の可視化への試みに対して,システム開発文書品質モデルを適用した事例を紹介しました.これまで,ツールを用いた文書品質の可視化に取り組んできており,人手によって評価できる品質に対して,システム開発文書品質モデルを用いた事例を紹介しました.
小林さんが発表する様子
次に,山本雅さんが,大学で実施する教育へ品質モデルを使用した事例を2件紹介しました.
一つは,社会人に対して実施するNEP公開講座での事例です.レビューでは「完全性」が重視されすぎ,「可読性」「理解容易性」が軽視される傾向があるので注意が必要であることなどを教育しているとのことです.もう一つは,enPiTという学生教育で,計画書や設計書を書くことが困難な学生に対して,それらの「完全性」を考えさせることや,見本を真似させる取り組みを紹介しました.
山本雅さんが発表する様子
最後に塩谷さんが,社会人を対象にした教育事例を紹介しました.
事前に,ドキュメンテーション,ドキュメントレビューなどの講座を受講している企業技術者に対し,そのフォローアップ研修の事例として,2日間の教育を行った事例を紹介しました.文書を診断した結果による症状から改善計画,教育計画を立てて,指導を進める取り組みや,出張報告について,教育前と教育後で効果測定を行う取り組みなどを紹介しました.
塩谷さんが発表する様子
引き続き塩谷さんが,品質モデルを使った演習を行いました.参加者は,文書スキルアップのための取り組み計画を品質モデルにしたがって作成し,各自持参した文書をチェックして,それぞれの取り組み項目に対する評価を行いました.
ASDoQは,今年度システム開発文書品質モデルの適用をさらに進め,計測にも取り掛かります.
ぜひ,皆様の適用例や計測データ,また文書品質向上の活動をご紹介ください.
システム開発文書品質研究会(ASDoQ)は,システム開発文書の品質の特性を様々な角度から分析,整理し 「システム開発文書品質モデル」として,「システム開発文書品質」を定義しました.
そして、 システム開発文書品質モデルVer.1.0(以下,文書品質モデルという)を2015年5月11日付けにて発行しました.
4月17日にASDoQ定期総会・第10回研究会を名古屋大学にて開催しました.