ASDoQ大会2023詳細

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第1部 チュートリアル

10:00 - 12:00【チュートリアル】生成AIとソフトウェア開発への応用

酒匂 寛氏(デザイナーズデン)

【プロフィール】
東京大学農学部畜産獣医学科卒。1980年代初頭よりソフトウェア開発に従事。汎用機上のCOBOLプログラミングを皮切りに、COBOL統合開発環境やワークステーションのシステムプログラミングを経て独立。オブジェクト指向分析設計実装のコンサルテーションを行いながら大規模プロジェクトや組み込みシステムに携わる。21世紀以降はいわゆる形式手法に関わり、非接触型ICチップ(FeliCa)の仕様記述を始めとする複数のプロジェクトに関わる。現時点では形式手法を始めとする厳密な記述手段を、生成AIで支援することで普及させたいと思っている。
主著:「課題・仕様・設計」
主訳書:メイヤー「オブジェクト指向入門」、ジャクソン「ソフトウェア要求と仕様」、レズニック「ライフロングキンダーガーテン」、ステージャー他「作ることで学ぶ」、カーニハン「教養としてのコンピューターサイエンス講義」、バッファロー「バイオインフォマティクスデータスキル」

【概要】
2022年末にChatGPTが一般公開されて以来、生成AI(Generative AI)に注目が集まり、様々な分野への応用が始まっています。もちろんソフトウェア分野への応用も例外ではなく、特に直接的なコーディング能力に関してはさまざまな記事やSNSの投稿が見られます。とはいえ、生成AIの応用分野は単なるコーディングにとどまるものではありません。いわゆる上流工程と呼ばれる部分にも様々な応用が考えられます。問題の発見、問題の定義、解決案の模索、解決案のとりまとめ、仕様としてのとりまとめなど、上流から下流の開発工程に現れるさまざまな文書作成を生成AIは手助けしてくれる可能性があります。本チュートリアルではソフトウェア開発という文脈から照らした生成AIの可能性とその応用を、簡単なサンプルを交えながらお話する予定です。

配布資料(PDF)

第2部 講演会

13:30 - 13:40【オープニング】ASDoQ大会2023の見所

栗田 太郎(ASDoQ大会プログラム委員長/ソニー)

13:40 - 14:40【講演1】自動運転プラットフォーム Autowareが目指すもの

二宮 芳樹氏(名古屋大学 未来社会創造機構 モビリティ社会研究所)

【プロフィール】
1983年 名古屋大学工学研究科電子工学専攻修士卒
同年   (株)豊田中央研究所入社
2011年 同 情報エレクトロニクス研究部長
2014年 名古屋大学 未来社会創造機構 特任教授 ~現在
2015年 (株)ティアフォー 取締役(兼任)

【概要】
2015年に名古屋大で開発された自動運転のOpen Source Software,Autowareは,世界有数の自動運転開発プラットフォームに発展している。本講演ではAutowareの目指す世界, 概要,さらに自動運転の開発に必要なプロセスなどについて示し,そのなかでシステム開発文書についても議論したい。

配布資料(PDF)

14:50 - 15:50【講演2】サイボウズにおけるアジャイル開発とドキュメント

永田 敦氏(サイボウズ)

【プロフィール】
慶応義塾大学工学部卒業 1980年日本無線株式会社入社 組み込みソフトウェア開発に従事
1988年ソニー株式会社に入社 組み込みソフトウェア開発、業務用システムの開発を担当したのち、2008 年からQA 部門に移りテストプロセス改善、ソフトエンジニアリング研修、ソフトウェアプロセス改善、要因分析を担当。その後、アジャイル開発におけるQA観点での改善コンサル活動を行う。
ソニー退社後、2018 年に、サイボウズ:アジャイル品質担当のアジャイルコーチとして活動し、2020末にアジャイル・クオリティチームメンバーとして、アジャイル品質のサポートを行っている。

【概要】
2001年、アジャイルソフトウェア開発宣言によって、“アジャイル”という言葉が生まれたとき、その宣言の中で、“包括的なドキュメントには価値を置きながら、動くソフトウェアにより価値を置く”という考えを示しました。(1) しかし、具体的にドキュメントに何処まで価値を置くのかは述べていません。つまり、アジャイル開発でのシステム開発文書ドキュメントをどうするべきか、これは今でも論争の種になっています。
 今回ご紹介していきたいのは、サイボウズでのあるアジャイル開発チームでの事例です。この事例は、アジャイル開発のドキュメントの代表例ではありません。ドキュメントに対するアプローチは、組織、ドメイン、プロセス、コンプライアンスなどの条件により、違っています。
 このチームでは、機能仕様書を核としてドキュメントを作り、それを利用しています。彼らが作っているドキュメントは、イテレーションごとに、逐次的に作られています。核になる機能仕様書は、逐次、修正保守されています。その作業は、“動くソフトウェア”を開発するうえで、必要十分であり、さらに、開発の多くの場面で参照、 使用されて無駄とは考えられていません。
 ここでは、この事例から、ソフトウェア開発におけるドキュメントの考え方、何のために、だれのためにドキュメントを作るのかということを議論していきたいと思います。
(1) アジャイルソフトウェア開発宣言、
https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html, 2001

資料(PDF)

16:10 - 17:10【パネルディスカッション】社会が必要とするIT技術者像:コードよりも一歩先へ

モデレーター:山本雅基(ASDoQ運営委員/名古屋大学)
パネリスト:酒匂 寛氏(デザイナーズデン)
      二宮 芳樹氏(名古屋大学)
      永田 敦氏(サイボウズ)
      井上 克郎氏(南山大学)
      福森 英夫氏(愛三工業)
      藤田 悠(ASDoQ運営委員/長野高専)

 

【概要】
製品品質が要求されるシステム開発の工数は、プログラミング以外が多くを占めます。社会はIT技術者に、プログラミング以外の能力「も」求めています。そこに、システム開発文書品質が貢献できるかもしれません。パネリストの皆様と、社会が求めるIT人材について考えましょう。

【プロフィール】
井上 克郎氏

1984年大阪大学大学院基礎工学研究科修了(工学博士)。
同年同大学助手、2002年大阪大学大学院情報科学研究科教授。
2022年南山大学理工学部教授。
ソフトウェア工学、特にプログラム解析やコードクローン分析に従事。
2012-2020年度、実践的IT教育ネットワークenPiTの代表

山本 雅基

1981年東京理科大理工卒、同年日本電装(現デンソー)入社。
2009年名古屋大学大学院情報科学研究科修了(博士(情報科学))。
現在、名古屋大学大学院情報科学研究科特任教授。
ソフトウェアに関する社会人教育および共同研究に従事。

福森 英夫氏

大手グローバルIT企業にて自動車関係のシステム構築に携わった後、搬送機メーカにて物流システムエンジニアリング、計測制御システムの開発に携わる。トヨタ自動車入社後、自動運転電子システムの開発に従事し、電子システム、ECUハード、ECUソフトの開発責任者を務める。現在は愛三工業㈱に出向し、主に新規電動化製品の関連開発事業を推進。

藤田 悠

2009年長野工業高等専門学校 地域共同テクノセンターにて、地域企業と連携した組込みソフトウェアの品質向上を目的とした文書品質の研究に従事する。2012年から同校 電子情報工学科所属。プログラミングなどの授業のほか、開発文書を中心に文書作成力をつけるための教育を検討し、実践している。2022年改組により、工学科情報エレクトロニクス系所属。

資料(PDF)

第3部 ポスターセッション

17:30 - 19:00 文書品質に関するポスター発表

 


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