ASDoQ大会2018講演

ASDoQ大会2018 > チュートリアル・講演

10:00 ~ 11:30【チュートリアル1】「ソフトウェアの利用品質を変えるUXライティング」

伊藤 洋子氏 (ソニー)

【プロフィール】
システムエンジニアとしてシステム開発に携わる中でドキュメントの重要性を感じ、テクニカルライターに転身。説明書の企画・制作の傍ら、企画本や映画評など分野を超えて執筆経験を重ねる。2007年から、グラフィックユーザーインターフェース(GUI)から音声UIまで、製品・サービスにおける言語コミュニケーションを、部門を超えて横断的に担当している。

【概要】

「言葉」は、コミュニケーション手段の中でも最も明示的・効率的・独立的な記号です。そのため、誰もが、言葉を使うのに特別な知識や技術は必要ないと思い込んでいます。そう思い込んでいることが現れているのが、多くの仕事に付随して発生する「文章を書く」仕事。日報・議事録などの報告文を書く、企画書などの意見文を書く、仕様書などの説明文を書く、これらの書く仕事、誰でもができると思われています。そしてソフトウェアのユーザーインターフェースの言葉を書く、お客さまからお金をいただく商品に搭載される言葉にも関わらず、専門的な知識や技能は必要なく、報告書や仕様書と同じように書けると思われています。
そのような中、2016年に「UXライティング」という新しい職種が登場しました。GoogleやAmazonなどが求人を開始したことで注目されています。
「UXライティング」が登場した背景と、 「UXライティング」に必要とされる「知識」と「技術・技能」を見ながら、「書くスキル」について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
文章を書くあなたのその仕事、新しい職種になるかもしれません。

講演資料(PDF)

10:00 ~ 11:30【チュートリアル2】「言葉+αの効果を持つグラフィックレコーディングを試してみよう」

玉城 理恵子 氏(富士通)

【プロフィール】
桜美林大学国際学部国際学科卒業。在学中は比較文化学、異文化理解教育を学び文化の多様性を骨身に染み込ませ、卒業後はニフティ(株)にて、なんの因果か課金システムの開発・運用に従事。プログラミング経験ゼロからのスタートだったため、主に要件定義にて非エンジニアとエンジニアとの意思疎通のかけ橋となり、情報/意志伝達・コミュニケーションの難しさを体感。多様な相手と対話可能な状態を作り、可能な限り認識を合わせ協力する方法を模索する中で、グラフィックレコーディングに出会い、ただいま試行錯誤中。現在は分社ののち富士通クラウドテクノロジーズ(株)にて、継続して寄り良いかけ橋となれるよう切磋琢磨中。

【概要】
はじめに、今回取り扱う「グラフィックレコーディング」とは、話の内容をリアルタイムに図に落とし可視化、共有する手法です。例えばそれは会議中に使われます。その際の効果として、いま話している内容の図がその場全員の認識とあっているか、を確認しながら議論を進めることができます。異なる場合は最短での訂正が可能になります。また、残った記録は、図示特有のパッと見での理解の材料となります。一人一人の思考や、発言される言葉、議論される内容は、目には見えない存在です。見えないから、誤解が発生しやすい。見えないから、時間がたつ毎に容易に意味を変えてしまう。なのでそれらを、見えるように残しながら進める、それが「グラフィックレコーディング」です。 システム開発”文書”とはまた異なる情報伝達手法ですが、システム開発に関わる議論を円滑に進め、そして緩やかに残し伝える、”言葉”+αの効果を実際に体験頂きつつ、ご紹介いたします。

講演資料(PDF)

12:45 ~ 13:00【オープニングセッション】ASDoQ大会2018の見所

栗田 太郎(プログラム委員長/ソニー)

13:00 ~ 14:15【招待講演1】 「『情報』で変わる文書のかたち-これからの文書をつくる技術と教育-」

髙橋 尚子 氏(國學院大學)

【プロフィール】
國學院大学経済学部教授、一財)テクニカルコミュニケーター協会専務理事、ナウハウス(有)代表取締役
1980年東京女子大学文理学部数理学科卒業。在学中に女子大初のマイコンクラブを結成。卒業後、女性SE第一期生として富士通入社、大型コンピュータからパソコンまで多数の業務システムを開発。その後、アスキーでのビジネスパソコンスクール開校、OAインストラクタを経て、ソフトウェアコンサルティング、人材育成、テクニカルライティング(マニュアル制作)を行うナウハウス(有)として独立。1995年から大学でPCスキルの非常勤講師を始め、2007年から國學院大學経済学部で情報教育に携わる。文系学生に、情報システムや情報通信ネットワークをわかりやすく解説することを心がけている。一方で、テクニカルコミュニケーターの育成やIT系資格検定の調査や委員も務める。Office系アプリケーションや情報リテラシー、IT系資格検定、マニュアル制作に関する著書多数。

【講演概要】
激変するICT環境の中、誰もが高性能な情報端末を手に、情報を集め、情報を使って、情報生活を送る社会になっている。この環境で育つ新しい世代は、デジタルネイティブどころか、”インフォメーション(情報)ネイティブ”と言わざるをえない。そこで情報を操る技術を生み出し、情報社会の環境を創造するためには、これまでのような方法や形式のままでは追いつけないはずだ。人に説明し、伝達する内容のほとんどは情報から生み出され、媒体・伝達方法・表現形式はこれまでの文書に収まらない新しいカタチに変化していくだろう。奇しくも、文部科学省から公開された小・中・高等学校の新学習指導要領においても、プログラミング教育が必須というだけでなく、アチコチに情報という用語が散りばめられている。そこで、これから作られる文書のかたちを想像し、必要な技術や教育について考えてみたい。

講演資料(PDF)

14:30 ~ 15:00【ポスターライトニングトーク】文書品質ポスター発表の概要紹介

会場ロビーにて文書品質に関するポスターを掲示しています.ポスターの概要を3分程度で簡単に紹介いたします.

ポスター発表概要一覧

15:00 ~ 15:15【ASDoQ活動報告】ASDoQ活動報告

【講演概要】(講演概要準備中)

講演資料(PDF)

15:15 ~ 16:30【招待講演2】 「モデルとドキュメントの親密な関係 - モデルを活用してソフトウェアの設計品質を上げる -」

皆川 誠 氏(豆蔵)

【プロフィール】
1988年4月、富士ゼロックス情報システム株式会社入社。当時、Xeroxワークステーションから他のPCへ移植されつつあったSmalltalkでオブジェクト指向の世界に触れ、UMLが標準化される以前からモデリング・ツールの開発に関わったり、複写機の開発などにオブジェクト指向/モデリング技術を適用してきた。2000年11月、株式会社豆蔵に移籍。複写機に限らず、カーナビ/カーオーディオを含む車載システム、ゲーム、道路設備の点検保守、臨床検査系、航空宇宙系、動画配信系、建材生産管理、などさまざまな分野のシステム開発の支援/コンサルティング/要員育成に関わってきた。

【講演概要】
車載ソフトウェア向け標準プラットフォーム仕様であるAUTOSARを例にして、モデルとドキュメント(仕様書)との関係を考えてみます。また、簡単なゲームを題材としてドメイン・フレームワークの考え方を示し、モデル上での推敲による品質向上の一例を示します。UML/SysML系のモデルを活用して、実装レベルの検討ではなかなか難しい抽象度の高いソフトウェア構造の検討/設計をしていきたいという開発者の方々にとって、何らかのヒントとなりましたら幸いです。

講演資料(PDF)

16:45 ~ 17:35【パネルディスカッション】

パネリスト 伊藤 洋子氏(ソニー)
髙橋 尚子氏(國學院大學)
玉城 理恵子氏(富士通)
皆川 誠 氏(豆蔵)
山本 修一郎氏(名古屋大学)
モデレータ 栗田 太郎(プログラム委員長/ソニー)

17:45 ~ 19:20【ポスター発表】 文書品質に関するポスター発表

19:20 ~ 19:30【クロージング】

山本雅基(実行委員長/名古屋大学)

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