2013年12月14日(土)13:00 - 16:30に名古屋大学にて開催された第4回テクニカルコミュニケーション学術研究会において,山本雅基(ASDoQ代表幹事, 名古屋大学)が人材育成部会を通したASDoQの活動を発表しました。
発表タイトル:システム開発文書のライティング力を高める試み -「日本語スタイルガイド第2版」を参考にした例文作り活動-
この発表によって, マニュアルライティングに携わる方々に対し,開発文書の役割を理解して頂くことができました.「日本語スタイルガイド第2版」の執筆に携われた方を含めて参加者の皆さんは,マニュアル作成以外でスタイルガイドを活用している事例に興味を持たれました.
同じ発表の部では,ASDoQ会員の阿部圭一さん(静岡大学名誉教授)も,「情報伝達型の日本語文章・文書にたいするガイドラインの作成に向けて」を発表されました.新しい学会を作り,実用日本語に対する活動を集約するという提案もされました.
発表の部の後のパネルディスカッション「ライティング力向上のための対策 ―いま,できることは何か―」では、実用日本語の文書技術の育成手法に関してディスカッションが行われました.その中で,実用日本語の文書技術を継続して育成するために次の必要性が指摘されました.
- 学校では,実用日本語の教育を実施すること
- 企業では,仕事をしながら文書技術のスキル向上を行う仕組み作り
また,パネラーからは、次のような意見が出されました.
- 書くことはできないが,レビューならばできる学生が多い.授業でレビュー演習を行うと,熱心に取り組む傾向がある.そこから教育に取り組むのも一案ではないか.
- 段階的に育成するためには,実用日本語のガイドラインを整備し,重要度で分類し,それに基づいた教材の提供や朱入れを行う必要がある.
- 朱入れは効果的であるが,手間がかかるので,大人数に対して実施することは困難である.朱入れ方法には次のように複数ある.状況に応じて使い分けると効果的である.
(1)問題点の指摘 (2)問題点の指摘+その理由の明記 (3)修正案の提示