ASDoQ大会2024詳細

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第1部 チュートリアル

10:00 - 12:00【チュートリアル】「“システム開発文書品質モデル × 生成AI”による開発文書品質の向上」

ASDoQ運営委員

【概要】
ASDoQは、システム開発文書品質モデル(※)を2015年に発行し、2024年に改訂しました。文書品質モデルは、開発文書の品質向上を促し、開発プロセスの多様なタスクや人材育成などで活用できます。
さて、現在、テキスト処理を得意とする生成AIが急速に発展しています。文書に関心を持つASDoQは「システム開発文書品質モデル x 生成AI」に取り組み始めました。そして、9月にはサマーワークショップを開催し、文書品質という視点で、ChatGPTの適用に取り組みました。
このチュートリアルでは、サマーワークショップで分かってきたことを具体例を用いてご紹介します。
 ・ChatGPTを用いた文書品質モデルの充実例
 ・文書品質モデルに基づくChatGPTによる開発文書をレビュー、修正案の作成例
 ・ChatGPTによる文書品質の評価例
 ・ChatGPTによる開発文書の作成例
チュートリアル参加者には、ChatGPTのプロンプトを含めた例をお持ち帰りいただきます。
「システム開発文書品質モデル x 生成AI」の取り組みは、システム開発にとどまらず、日常的なメール作成や社内文書の作成などに役立つと信じています。このチュートリアルが、皆様の参考になれば幸いです。

(※)システム開発文書品質モデル:ASDoQは、システム開発文書に求める品質を品質特性と品質副特性との階層化した構成によって定義したモデルを提供しています。https://asdoq.jp/research.html

第2部 講演会

13:30 - 13:40【オープニング】ASDoQ大会2024の見所

栗田 太郎(ASDoQ大会プログラム委員長/ソニー)

13:40 - 14:40【講演1】「生成 AI 時代のライティングとその教育」

冨永 敦子氏(公立はこだて未来大学)

【プロフィール】
公立はこだて未来大学教授、理事・副学長。博士(人間科学)。コンピューター会社、フリーランスのテクニカルライター/ライティング講師、早稲田大学ライティングセンター助手、早稲田大学人間科学学術院助教を経て、2014年公立はこだて未来大学に着任。専門は教育工学、教育心理学。おもな研究テーマは、インストラクショナルデザインをベースにした授業設計とその効果検証。著書に『統計学がわかる』(技術評論社)、『「伝わる日本語」練習帳』(近代科学社)、『ビジネスマンのための新教養UXライティング』(翔泳社)など。

【概要】
情報系大学初年次生を対象としたアカデミックライティング科目で、生成系AIツールに関する講義・実習を行いました。この講演では、その講義内容についてご紹介します。また、実習内容を質的研究法により分析した結果をご紹介します。

14:50 - 15:30【講演2】「生成AIと知識グラフの相互利用に基づく文書解析」

古崎 晃司氏(大阪電気通信大学)

【プロフィール】
古崎晃司(大阪電気通信大学 情報通信工学部 情報工学科 教授)、2002年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。同年、化学工学会嘱託研究員、同年12月大阪大学産業科学研究所助手、2008年同准教授,2019年大阪電気通信大学教授、現在に至る。博士(工学).オントロジー工学の基礎理論、オントロジー構築・利用環境の設計・開発、各種領域におけるオントロジー工学と知識グラフに基づくセマンティック技術に関する研究に従事。

【概要】
大規模言語モデル(LLM)に基づく生成AIによる文書解析は,自然言語による簡単な指示で様々な解析が柔軟に行えることから,幅広い分野で利用されている.しかし, 根拠となる情報が暗黙的であるため得られた結果の正確性の検証が難しい点や,学習データが少ない場合に十分な性能を得ることが難しい,といった課題がある.これらの課題を補完するための技術のひとつとして,知識グラフ(ナレッジグラフ)の利用が期待されている.知識グラフは,さまざまな知識の関係性を構造化されたグラフの形式で格納した知識ベースであり,知識処理に基づくAI技術の基盤データとして利用される.知識が表す「意味」に基づいた推論処理に利用することを目的として構築されるため,生成AIが不得意とする「根拠」を明確にした知識処理を特徴としている.
本講演では,このような生成AIおよび知識グラフのそれぞれが持つ特徴を考慮して,それらを相互利用することによる文書解析について議論する.

15:40 - 16:50【パネルディスカッション】「生成 AI を用いたシステム開発と文書」

モデレーター:山本雅基(ASDoQ運営委員/名古屋大学)
パネリスト:古崎 晃司氏(大阪電気通信大学)、井上 祐寛氏(クレスコ)、塩谷 敦子(ASDoQ運営委員/イオタクラフト)、粕渕 清孝(ASDoQ運営委員/Pionira Solutions)、森川 聡久(ASDoQ運営委員/ヴィッツ)

【概要】
 生成AIにより、システム開発プロセスはどうなり、私たちの仕事はどうなるのでしょう。
 ASDoQは、要求定義や設計などで作られる開発文書(要求仕様書や設計書など)品質に関心があります。ですから、自然言語を扱う生成AIのシステム開発への適用に、ASDoQは関心があります。
 今でも、開発文書を作成するときに、壁打ちや情報整理に生成AIの助けを借りている方がいるはずです。今後は、レビューへの活用やコーディングの自動化も進むはずです。生成AI活用の実績が積み上がると、会社の開発プロセスが再定義されるでしょう。私たちの働き方はどうなるのでしょう。
 今回のパネルで、このとても大きなテーマに取り組む糸口を見つけたいと思います。

【プロフィール】

山本 雅基

1981年東京理科大理工卒、同年日本電装(現デンソー)入社。2009年名古屋大学大学院情報科学研究科修了(博士(情報科学))。現在、名古屋大学大学院情報科学研究科特任教授。ソフトウェアに関する社会人教育および共同研究に従事。

古崎晃司

大阪電気通信大学 情報通信工学部 情報工学科 教授。2002年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。同年、化学工学会嘱託研究員、同年12月大阪大学産業科学研究所助手、2008年同准教授,2019年大阪電気通信大学教授、現在に至る。博士(工学).オントロジー工学の基礎理論、オントロジー構築・利用環境の設計・開発、各種領域におけるオントロジー工学と知識グラフに基づくセマンティック技術に関する研究に従事。

井上祐寛

企業が持つ業務課題へのAI適用に関するコンサルティング,機械学習に関する技術支援を行う一方、「やってみよう!機械学習」(技術評論社),「日経ソフトウェア」、「AIプログラマになれる本」(日経BP)など執筆、講演を多数行う。金沢工業大学 客員准教授。

塩谷 敦子

システム開発企業向けに開発文書の品質改善を支援。また、個別企業向けのほか、技術教育機関(IT教育ベンダーや大学など)においてドキュメンテーション教育の開発およびセミナーや研修を実施。合同会社イオタクラフト 代表。

粕渕 清孝

製造メーカーにおいて画像処理システム開発、製造装置組込みソフト開発、ソフト開発効率化研究、自然言語処理AI研究開発に従事。現在は独立しクライアントのAI研究開発・製品化・サービス全般を支援・指導。対外発表・講演など多数。Pionira Solutions合同会社 代表。

森川 聡久

組込みソフトウェアエンジニアとして、情報家電、自動車、ソフトウェアプラットフォーム等の開発を経験。2006年より機能安全に着手し、自他社の認証取得やコンサル業務に従事。2017年よりAIシステムの機能安全対応の技術開発に着手。現在、AIシステムの品質保証・機能安全対応・AI法対応などを支援中。

第3部 ポスターセッション

17:45 - 19:00 文書品質に関するポスター発表

 

「源氏物語とその受容」

栗田 太郎(ASDoQ大会プログラム委員長/ソニー)

【概要】
今年の大河ドラマの主人公である紫式部が書いたとされる源氏物語は,千年以上読み継がれ,研究されてきました.作者や,作者が生きたその時代の背景が分かっている,また,長きにわたり広く深く受容されてきた長編の物語は他にありません.
限られた時間ではありますが,日本文学史上唯一無二の存在である源氏物語の魅力を多角的に紐解いていきます.
・「物」と「物語」: 日本文学における位置づけ
・平安時代と紫式部: 作者と源氏物語が生まれた時代背景
・写本の変遷と研究の歴史: 千年にわたる受容の軌跡
・紫式部に続く者


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