ASDoQ大会講演

ASDoQ大会2015 > 講演会

10:30 ~ 10:40 オープニングセッション

10:40 ~ 11:30【講演1】システム開発と広告制作の類似性
~人を動かすコミュニケーション・プロセスから何を学ぶか~

  中村 昭典(名古屋大学大学院工学研究科コミュニケーションデザイン室室長 准教授)

【プロフィール】名古屋大学法学部卒。採用広告のクリエイティブディレクターや採用情報誌の編集長などを15年。その後一転して教育の世界へ。私立3大学で広報渉外・生涯学習・キャリア支援と全方位で15年務める。今春から母校の名古屋大学に移り、パブリックリレーションの実践と手法開発をミッションとしてリスタート。専門はコミュニケーション支援・メディア開発と雇用・採用・人材育成領域。
コミュニケーションデザイン室は、工学部・工学研究科と社会とのコミュニケーションを支援することを目的とし、2014年4月に開設された。その対象は、受験生から産業界・公的機関や研究機関、そして一般市民に至るまで、すべてのステークホルダに及ぶ。これからの大学は、情報開示をもっともっと積極的におこなう一方、社会からの要望を察知する仕組みも強化していかねばならない。こうした情報のキャッチボールのあるべき姿を模索し、工学系の部局らしく、新しいコミュニケーション手法の開発と実践を担うべく、様々な実験的取り組みを始めている。
著書:『親子就活』(アスキー新書刊/角川GP販売、単著)
『雇用崩壊』(アスキー新書刊/角川GP販売、共書)
『伝える達人』(明日香出版社刊、単著)

【講演概要】
システム開発における開発文書が、マシンやコンピュータを動かすために人が描いた指示書だとすれば、その制作プロセスは、人の意志をマシンやコンピュータに伝えるコミュニケーションを考えることに他なりません。広告制作においては、あの手この手を使って、人を動かすためのコミュニケーション方法を探ります。そのプロセスは、広告制作を手がける人によって千差万別であり、結果として得られる成果にも大きな差が出ます。では、優れた成果を生み出す広告制作のプロセスでは、どんなコミュニケーションが展開されているのでしょうか。人に伝わる表現を生み出すには、どんな工夫が盛り込まれているのでしょうか。

実はシステム開発文書の作成プロセスと広告制作のプロセスには、似通った構成が多々見られます。その類似性に着目しつつ、今回、優れた成果を生み出す広告制作のプロセスを紐解き、そこからシステム開発文書の作成に活かせる点を探ってみたいと思います。

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12:50 ~ 13:40【講演2】アシュアランスケースの有効活用ポイントとは
~効果的な作成と普及~

  梅田 浩貴(独立行政法人 宇宙航空研究開発機構)

【プロフィール】
2005年 独立行政法人宇宙航空研究開発機構に入社。情報システム部門で、コミュニケーションシステム、ネットワークシステム等のシステム企画及びプロジェクトマネジメントに従事。
2010年 情報技術研究部門で、ソフトウェア独立検証及び妥当性確認(IV&V)の技術研究および、各種宇宙機ソフトウェアの検証活動に従事。

【講演概要】
JAXAでは、第3者によるソフトウェアの評価活動として、独立検証及び妥当性確認(IV&V)を行っている。IV&V活動は、開発組織が行っている検証活動(V&V)と異なる視点や技術が求められることや、IV&V活動の依頼元(ステークホルダー)に検証としての説明責任を果たす必要があるため、検証としての論理を、GSN(Goal Structuring Notation)を用いて可視化しアシュアランスケースの考え方を応用している。その効果的な作成方法や実践のポイントを説明する。

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13:40 ~ 14:30【講演3】 D-Caseで開発成果の品質をどのように説明するか?
~ソフトウェア開発現場におけるD-Case活用事例~

小林 展英(株式会社デンソークリエイト プロジェクトセンター)

【プロフィール】
1997年 株式会社デンソークリエイト入社。車載通信ソフトの開発業務を経て、AUTOSARやISO26262に関する技術導入に従事。2013年から一般社団法人ディペンダビリティ技術推進協会に参加してD-Case技術の習得と社内導入を推進。2014年からIPA/SECサプライチェーンにおける品質の見える化WG参加。

【講演概要】
近年のシステム開発では、自動車とスマートフォンの連携のように、セーフティやセキュリティ面に期待される製品品質の特性が異なる分野の製品を繋げることで、新たなシステムを実現する機会が増えつつあります。こうした背景を踏まえると、今後のシステム開発では、自社が開発した製品の品質を自社内だけで確認するのではなく、繋がる先の製品を開発している開発者にも納得して確認してもらえる仕組みが必要になってくると予想されます。 本講演では、自分たちが開発した製品の品質を説明するための道具としてD-Caseを採用し、繋がる先の製品開発者をはじめとする第三者に対する説明文書をD-Caseを使って作成した事例を交えながら、実際の開発現場におけるD-Caseの活用方法について紹介します。

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14:45 ~ 15:05 ASDoQ活動報告「開発文書品質特性」

藤田 悠(ASDoQ幹事/長野工業高等専門学校)

【プロフィール】2009年長野工業高等専門学校 地域共同テクノセンターにて、地域企業と連携した組込みソフトウェアの品質向上を目的とした文書品質の研究に従事する。2012年から同校 電子情報工学科所属。プログラミングなどの授業のほか、開発文書を中心に文書作成力をつけるための教育を検討し、実践している。

【講演概要】ASDoQでは,今年5月に,システム開発文書品質モデル Ver.1.0を発表しました.文書の品質を評価,改善していくための手がかりになると考えています.本報告では,システム開発文書品質モデル Ver.1.0について,品質特性の考え方をふまえて説明します.

配布資料(PDF)

15:05 ~ 16:05 ASDoQ活動報告【活用事例】

システム開発文書品質モデルの技術者教育への適用
塩谷 敦子(合同会社イオタクラフト)

【概要】当社は、開発現場に即した技術者教育として、研修受講者に対し開発文書の重要性を意識づけ、開発文書作成の実践力を養う教育を行っている。受講者が、自らのドキュメンテーションスキルを分析し管理して、実業務の中で継続的にスキル向上に取り組むための研修体系を紹介する。スキル管理にはシステム開発文書品質モデルを適用し、受講者が自身の弱点や強化すべき点を品質特性によって把握する試みを行う。

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ツールと人手レビューによる開発文書の品質可視化の試み
小林 直子(エプソンアヴァシス株式会社)

【概要】当社(以下、エプソンアヴァシス)では、これまで「あいまい表現」に着目した診断ツールによる文書品質の可視化とライティング教育の実施により、開発文書の品質改善に取り組んできた。5月には、システム開発文書品質研究会(ASDoQ)から「システム開発文書品質モデル」が提案され、開発文書に求められる品質が定義されつつある。その動向を踏まえ、当社と長野工業高等専門学校は、効率的に開発文書の品質を可視化するための手法開発に共同で取り組んでいる。発表では、診断ツールと人手レビューによる開発文書の品質可視化の実際を紹介する。

16:20 ~ 17:10 【講演4】AI革命で変わるものづくりプロセス

梅木 秀雄(株式会社東芝 インダストリアルICTソリューション社 商品統括部)

【プロフィール】
1991年(株)東芝入社、ニューラルネットワーク、ナレッジマネジメント関連の研究開発に従事、2010年研究開発センター知識メディアラボラトリー室長、2014年より現職。音声認識・合成、機械翻訳、対話応答、画像認識などのメディア知識処理コア技術のクラウドサービス事業化を推進。

【講演概要】
ディープラーニングによる音声や画像の認識、言語解析に基づく大規模な知識探索、会話のできるロボットなど、工場から一般家庭に至るまであらゆる産業で人工知能(AI)による革新が進みつつあります。このAI革命の時代ではデータ学習プロセスを含むシステムが中心となるため、「ものづくり」の考え方やスタイルも大きく変わる可能性があります。仕様とは何か、正しい動作とは何か、実際の動作をどう記述し理解するのか、開発過程のコミュニケーションのあり方も含めた問題提起と未来洞察を行います。

配布資料(PDF)2015.10.23更新

17:10 ~ 17:20 ポスター発表の概要紹介(ショットガン)

17:20 ~ 19:00 ポスター発表

 


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