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投稿日時 2014-02-15 14:38:21 (2848 ヒット)

 1月31日に第6回研究会を開催しました.会員および非会員29名が参加しました.概要は次のとおりです.

日時:2014年1月31日(金) 13:00-17:30
場所:名古屋大学 情報基盤センター

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1.活動報告

2013年度におけるこれまでのASDoQの活動を、代表幹事と作業部会が報告しました。

ASDoQ研究会

山本雅基代表幹事が、2013年度に主催した行事、ASDoQ大会2013での活動、2013年度に外部団体向けに行った活動を紹介しました。

作業部会

現在の4作業部会の中から、次の2つの作業部会が、現在取り組んでいる活動を報告しました。

  • 人材育成部会

部会が、 「日本語スタイルガイド」[※1]のルールに従ってシステム開発文書を作成する上でのルールを例示、しその解説と良い例文・悪い例文を作成する活動に取り組んでいることを、山本雅基部会主査が紹介しました。

[※1]テクニカルコミュニケータ協会(著) 「日本語スタイルガイド第2版」

  • 教育教材部会

この部会は、今年度から活動を始めました。 部会が現在実施している、高専生を対象とした開発文書教育の教材作成と、その教育を実施した結果を、藤田部会主査が紹介しました。

 

2.研究/事例発表

(1) ASDoQ大会2013ポスター発表からの研究/事例発表

「ルールの前に指導原理を」  阿部 圭一

阿部さんの研究から、システム開発文書を含む情報伝達型文書において、個別の細かい文章ルールの上に存在する、より包括的な指導原理のいくつかをお話いただきました。そして、その原理が適用される例や例文をご紹介いただきました。

ご発表資料は、「会員向け資料」からダウンロードできます。

 

 

「開発文書品質向上の取り組み -『あいまい表現』に着目したツールと教育による開発文書の品質向上-」 アヴァシス株式会社 小林直子

小林さんらが取り組む、ツールと教育を組み合わせて開発文書の品質を向上させる活動事例が紹介されました。ツールは、開発文書を診断し、主にあいまい表現を発見します。文書全体に対するあいまい比率を1つの指標として、ツール利用と教育の結果から、文書の種類による影響や、レビュー指摘とあいまい比率との関係などを分析した事例をお話しいただきました。

 

 

「開発文書への展開をめざしたライティングガイドライン作成の試み」 長野工業高等専門学校 藤田 悠

 藤田さんらは、システム開発会社のマニュアル作成に携わる部門で活用するライティングガイドラインを作成する活動をしています。そして、ガイドラインには重要度を付与し、文書の種類別の例文を与え、品質評価指標に分類することによって、開発文書の品質向上につなげる取り組みの紹介がありました。

 

 

(2) 事例発表

「ソフトウェア開発を支える要求仕様 ~USDMの活用事例・知見・今後~」 株式会社デンソー 石嵜 貴士 氏

XDDP[※2]とUSDM[※3]を適用し、要求仕様品質を上げることによって開発自体の品質を向上できた事例をお話いただきました。

[※2] XDDP:eXtreme Derivative Development Process 派生開発に特化した開発プロセス
[※3] USDM:Universal Specification Describing Manner 仕様漏れや解釈違いの入りにくい仕様表記法

1つめの事例では、オフショアでの派生開発にXDDPの変更要求仕様書を導入し、バグ摘出や信頼度成長において数値的に効果を確認できただけでなく、状況の分かりやすさ、判断のしやすさ、安心感などの定性的な効果も実感できたとのことでした。

また2つめは、次世代車載情報端末システムの新規開発にUSDMを適用した事例をご紹介いただきました。石崎氏は、要求仕様に関わる問題として、後戻りのコストや、後工程での視点の違いによる問題抽出の難しさなどを挙げ、仕様不明がもたらす進捗の停滞を防ぐことに注力されたとのこと。具体例として、T.B.D.を排除し暫定仕様として明示したり変更案件の管理を徹底したことで、仕様変更を未然に防止し不具合の流出を押さえたご経験をご紹介いただきました。

ご講演の最後に、ノウハウや指針を「活動を通して得たこと」として述べられました。

  

 

報告者の私見ですが、ノウハウや指針の多くは、要求仕様書に限らず他の開発文書にも当てはまると感じました。開発を成功させるための文書の重要性を、開発現場での事例を根拠にあらためて実感するご講演でした。

 

ご講演資料「ソフトウェア開発を支える要求仕様 ~USDMの活用事例・知見・今後~」は、「会員向け資料」からダウンロードできます。

 


投稿日時 2013-12-18 05:59:39 (2770 ヒット)

2013年12月14日(土)13:00 - 16:30に名古屋大学にて開催された第4回テクニカルコミュニケーション学術研究会において,山本雅基(ASDoQ代表幹事, 名古屋大学)が人材育成部会を通したASDoQの活動を発表しました。

発表タイトル:システム開発文書のライティング力を高める試み -「日本語スタイルガイド第2版」を参考にした例文作り活動-
 
この発表によって, マニュアルライティングに携わる方々に対し,開発文書の役割を理解して頂くことができました.「日本語スタイルガイド第2版」の執筆に携われた方を含めて参加者の皆さんは,マニュアル作成以外でスタイルガイドを活用している事例に興味を持たれました
 
同じ発表の部では,ASDoQ会員の阿部圭一さん(静岡大学名誉教授)も,「情報伝達型の日本語文章・文書にたいするガイドラインの作成に向けて」を発表されました.新しい学会を作り,実用日本語に対する活動を集約するという提案もされました.
 
発表の部の後のパネルディスカッション「ライティング力向上のための対策 ―いま,できることは何か―」では、実用日本語の文書技術の育成手法に関してディスカッションが行われました.その中で,実用日本語の文書技術を継続して育成するために次の必要性が指摘されました.
 
  • 学校では,実用日本語の教育を実施すること
  • 企業では,仕事をしながら文書技術のスキル向上を行う仕組み作り

 また,パネラーからは、次のような意見が出されました.

  • 書くことはできないが,レビューならばできる学生が多い.授業でレビュー演習を行うと,熱心に取り組む傾向がある.そこから教育に取り組むのも一案ではないか.
  • 段階的に育成するためには,実用日本語のガイドラインを整備し,重要度で分類し,それに基づいた教材の提供や朱入れを行う必要がある.
  • 朱入れは効果的であるが,手間がかかるので,大人数に対して実施することは困難である.朱入れ方法には次のように複数ある.状況に応じて使い分けると効果的である.
    (1)問題点の指摘  (2)問題点の指摘+その理由の明記  (3)修正案の提示
 

 


投稿日時 2013-11-27 16:32:35 (2615 ヒット)

 11月21日16:00-16:20に、Embedded Technology 2013(組込み総合技術展)内 IPA展示ブースにて、ASDoQ代表幹事の山本雅基(名古屋大学)が、ASDoQ紹介のプレゼンテーションを行いました。

 
 立ち見を含め50~60名もの方が耳を傾けてくださいました。
 
また、ブース内には、ASDoQ紹介のポスターを展示しました。
 
お立ち寄りくださった皆様、ありがとうございました。
 
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プレゼン資料:「開発文書の3S」(PDF)
 
ET2013の来場者数などの結果はこちらです。

 


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